大阪で揚重をする前にチェックしておきたいのが、必要なクレーンの種類や作業計画書です。的確なクレーンを選択しないとかえって料金がかかってしまいますので、適切なクレーン選びは重要です。こちらでは、クレーンの種類やクレーン作業計画書の作成方法などについてご紹介いたします。
揚重に使用されるクレーンの種類

揚重する際には適切なフックやスリング選びはもちろん、運搬に使うクレーンも適切なものを選ぶことが重要になります。クレーンの位置を固定する定置式と荷物を持って移動できる移動式が存在します。揚重する荷物の重量や現場の情報などを踏まえてどちらのクレーンを使用するのかを検討しましょう。
定置式クレーンとは
設置した位置から移動できないクレーンです。現場に設置し、作業が完了したら解体して撤去します。ビルなどの建設現場では高くなるにつれてクレーンを支える支柱部分も伸ばし、資材を搬入するのです。クレーンや現場によっては高さの調整が可能ですが、基本的には一度設置するとそこから動かせません。作業・解体のために十分な広さを確保しつつ、可動範囲内で収まるクレーンを選ぶことが重要です。定置式には大型のクローラークレーンなどが挙げられます。
移動式クレーンとは
移動式クレーンは自走して揚重の位置を変更できるクレーンを指します。クレーンの位置を変更することで荷物や資材をより効率的に搬入でき、使用しない間は邪魔にならない位置に移動可能です。現場内で重機を持ち運ぶためにも使われますので、利便性が高いクレーンといえます。
揚重能力の高いものは料金も高額になる傾向です。念のためにと過剰に揚重能力のあるクレーンを手配すると余計なコストがかかるため、ここでも適切なものを選択しましょう。
クレーン作業の計画書作成について

使用するクレーンを選んだら作業計画書を作成することになります。クレーン作業を安全に進めるためにも必要です。作成せずに作業すると法令違反となり、安全管理がなされていないとみなされてしまいます。11項目の記載項目を正確に記入して作成します。
クレーンと操縦者の基本情報
どのメーカーのクレーンをどの資格を持つ作業員が運転するのかという点が基本情報です。メーカーやクレーンの種類・機能などを記載します。
作業期間
クレーンを使用する会社ごとに記載が必要です。作業予定日、作業予定時間帯も記入します。
作業内容
クレーンを使用する会社名、作業責任者の氏名、作業場所や内容、作業条件を記入します。
使用する機器の条件
荷物を揚重する際、クレーンの能力で吊り荷の重量が問題ないかを確認するために必要な項目です。使用するワイヤーの重量、形状も併せて記入します。
選任と配置
吊り荷の玉掛けは有資格者でないと実行できません。この項目で間違いなく有資格者が実施するかどうかを記入します。合図の方法もここで決めます。クレーンの操縦者と合図者、玉掛け者の間で認識のずれがないようにしましょう。
クレーンの設置条件
クレーンを設置する箇所の地形、地盤の強度、吊り荷下への立ち入り禁止措置の方法、風の対策、架空線がある場合の対策などを細かく記入します。
作業中止の基準
風速何メートル以上でクレーン作業を中止するなどの基準、観測方法を記入します。重量のある荷物は空中で煽られると大事故につながりますので、重要な項目です。
元請からの指導事項・確認欄
指定人物以外がクレーンの運転や玉掛け作業を行わない、作業前の確認を実施してから作業に取りかかるなどの注意事項を記載します。
オペレーターの確認事項
作業前にオペレーターが確認する項目です。始業前点検表などを別で用意している場合は使用するほうを決めておきましょう。
機械などの配置図
機械を配置する図を記載します。作業関係者だけでなく、敷地内にいる作業員の安全を確保する必要があります。理解しやすいように立ち入り禁止区画の方法やクレーンの旋回範囲、合図者の配置、安全通路などをわかりやすく記入します。
周知記録
作業計画書の内容を作業員や関係者全員で確認・チェックし、全員分のサインが必要となります。ここまで対応してクレーン作業計画書が完成します。
工程が多く慎重に対応すべき点もあるため、専門業者に依頼するほうが安全かつ確実です。
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